山根 純佳(人間社会学部人間社会学科教授)
(社会学?ジェンダー論)
『岩波講座?社会学 第5巻 ジェンダー?セクシュアリティ』
編者:山根 純佳?丸山里美
出版社:岩波書店(2025年1月)
2000年代以降の各フィールドでの実証研究を通して活動してきた若手?中堅研究者の論考を所収。ポスト構造主義以後のジェンダー研究における「実践」「権力」「主体と構造」等をめぐる議論の到達点を指し示す。
■著者より
大学院生向けとして作成しているシリーズですが、学部生でも面白く読める部分もあります。ジェンダーに関わる多様なテーマの論文が集められていますのでぜひ開いてみてください。
■目次
Ⅰ 経験と構造
顔にあざのある女性たち─ジェンダーと障害から考えるルッキズム 西倉実季
「セックスワーカー」とは誰か─グローバルな性取引の構造と経験 青山薫
在日朝鮮人一世女性にみる植民地的ディアスポラの経験と対抗的公共圏 徐阿貴
Ⅱ 規範
被害者の意思をどう認識するか─刑事司法における性暴力の扱いをめぐって 小宮友根
「レズビアン」という名づけと表明─ツールとしての「アイデンティティ」の可能性 堀江有里
性同一性障害のエスノグラフィ K.Phoenix
Ⅲ 男性性/権力
「男性性による抑圧」と「男性性からの解放」で終わらない男性性研究へ 平山 亮
なぜ性別分業は再生産されるのか─家父長制再考 山根 純佳
性別分業における権力関係─R.マーフィーの権力概念による検討 村尾祐美子
Ⅳ グローバル社会の中のジェンダー
戦争と暴力─戦時性暴力と軍事化されたジェンダー秩序 佐藤文香
日本のネオリベラル?ジェンダー秩序─新自由主義とジェンダーの理論的視座 菊地夏野
OVERVIEW
ジェンダー?セクシュアリティ研究の現在地と今後 山根 純佳